アルミサッシの二重窓にはどのような効果があるのかを詳しく紹介

 

窓を重ねることとは

二重窓と聞くと、厳重に室内と屋外を分断するものというイメージを持つ人もいるかもしれません。アルミサッシの二重窓は、暮らしにさまざまなメリットをもたらします。

 

アルミサッシの二重窓は、内窓や二重サッシと呼ばれることがあります。

 

すでに取り付けられている窓の内側に、もう1つ同じような窓を付けることで、暮らしを快適にするのです。リフォームでアルミサッシを二重窓にすることもでき、断熱や防音、防犯など、さまざまな効果があります。

 

今回は二重窓の仕組みや効果について、わかりやすく紹介します。
暮らしに取り入れると、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

 

複層ガラスとは違う

二重窓とよく似たものに複層ガラスと呼ばれるものがあります。

 

複層ガラスは、2枚のガラスが1つになってアルミサッシの枠に入っているガラスです。ガラスが2枚になっているため、二重窓と混同する人が多いのです。

 

複層ガラスは、2枚のガラスの間に空気層ができ、この空気層が断熱の効果をもたらします。
複層ガラスに対して二重窓は、アルミサッシの内側と外側にそれぞれ窓ガラスがあり、窓が2つあるものです。

 

複層ガラスと同じように断熱の効果がありますが、窓ガラスは1つになっておらず、1つのアルミサッシに2枚の窓ガラスが設置されます。

 

二重窓の仕組みは

二重窓は、アルミサッシに2枚の窓が取り付けられます。
外に面した窓ガラスを外窓、部屋に面した窓ガラスを内窓と呼ぶことが多いです。

 

内窓と外窓に空気層ができるため、室内の温度が外の温度に影響されにくくでき、断熱の効果があります。冬の寒さが厳しく積雪の多い地方で、窓の凍結などの対策として取り入れられてきました。

 

メリットは

二重窓の仕組みを紹介しましたが、ここからは二重窓にどのようなメリットがあるのかを紹介します。二重窓には
・断熱性
・結露防止
・防音効果
・防犯効果
などのメリットがあります。

 

断熱

二重窓の大きなメリットは断熱性です。
アルミサッシの窓のサイズに合わせた内窓を設置すると、気密性を高められ、断熱の効果が向上します。

 

部屋の中でコントロールした温度を、室外の気温に影響されることなく保てるため、冷暖房を過剰に使わずに済みます。そのため、光熱費の節約や、省エネにも繋がります。

 

また、樹脂製のアルミサッシは、金属製のアルミサッシに比べると断熱性が高く、内窓が樹脂製の場合にはより高い効果を得られます。

 

結露

アルミサッシの二重窓は、結露を防ぐメリットもあります。
結露は、室内と屋外の温度差が大きいときに起きます。

 

特に室内の湿度が高い場合に発生しやすく、室内の気温と湿度が高い状態で結露が発生すると、水分があるためカビの発生にも繋がります。

 

アルミサッシを二重窓にすると、室内と屋外の温度差があっても、屋外の温度が室内に影響を与えにくくなるため、結露を防げるのです。ただし、内窓の結露の発生は防げるものの、外窓の結露は十分に防げない場合があります。

 

防音

窓ガラスは、室内や屋外の音を伝えやすい特徴を持っています。そのため、窓ガラスは壁や屋根に比べると、防音の効果が薄く、窓ガラスを通して伝わる音は多いといわれています。

 

そこでアルミサッシを二重窓にすると、気密性が高まるため、伝わる音の量を減らせます。
アルミサッシに合わせた二重窓であれば、外から入ってくる音も、中から出ていく音も、減らせるのです。

 

音の伝導を減らせるため、楽器や子どもの声などが気になるという人のなかには、リフォームで二重窓を取り入れる人も多くいます。

 

防犯

アルミサッシの二重窓には、防犯の効果もあります。
建物に侵入する窃盗犯などは、窓に穴を開け鍵を壊して室内に入る場合が多いです。

 

このとき、窓を壊す時間が長いほど、見つかる可能性が高いため、侵入するまでに時間がかかる建物では、途中で侵入を諦めるケースが多いといわれています。

 

アルミサッシを二重窓にすれば、壊す窓が2つになります。そのため、手間と時間がかかり、犯人にとっては侵入しにくい建物になるのです。

 

またアルミサッシに設置するガラス窓を防犯機能の高い割れにくいものにすれば、さらに防犯効果を上げることもできます。

 

デメリットもある

一見して、多くのメリットがある二重窓ですが、デメリットもあることを把握しておきましょう。
アルミサッシの二重窓のデメリットは、設置費用がかかってしまうことです。

 

最近では、2枚の窓を取り付ける二重窓に対して、結露対策が十分でない場合や、窓からの寒さを防ぎ切れないなどの声があり、複層ガラスが使われることも増えています。これに比例し、二重窓そのものの費用が上がっているのです。

 

また断熱フィルムに比べると、二重窓は費用が大きくかかるというデメリットがあります。

 

掃除や開閉

二重窓は、アルミサッシに2枚の窓を取り付けます。
そのため、窓ガラスを2枚掃除しなければならず、掃除の手間が増えるというデメリットがあります。

 

特に2枚の窓ガラスの間を隅々まできれいにすることは難しいと感じる人が多いようです。

 

また、窓ガラスが2枚あるため、防犯の効果は高いですが、窓を開けようとするとき2枚の窓ガラスを開閉しなければならない手間もあります。

 

さらに、2枚の窓ガラスを同時に動かすことはできませんから、開閉しにくい場合もあります。

 

まとめ

アルミサッシの内側と外側にそれぞれ窓ガラスを設置する二重窓。

 

断熱性が高く、室内の温度が屋外の気温に影響されにくいというメリットから、アルミサッシを二重窓にリフォームする人は少なくありません。

 

室内でコントロールした温度が、屋外の気温の影響を受けないため、光熱費の節約や省エネにも繋がります。
また窓ガラスが二重になっているため、音が伝わりにくく、防音の効果もあります。

 

さらに、二重になっている窓は壊しにくいため、窃盗犯などの侵入を防ぎ、防犯効果もあります。

 

しかし、アルミサッシの二重窓は、設置に費用がかかるというデメリットがあります。また、窓ガラスが2枚あるため、掃除や開閉をしにくいと感じる人もいます。

 

ただし、二重窓の効果は大きいため、リフォームなどで取り入れる場合には、専門の業者に良い方法を相談してみてはいかがでしょうか。