アルミサッシの防水処理について
アルミサッシの防水処理は、窓を取り付ける前に行われることを知っていますか。防水処理は、外壁が仕上がる前に行われることが多いものです。
このときに、きちんと施工されていなかったり、隙間ができたりしていると、防水機能がうまく作用せず、雨が入り込んでしまいます。雨漏りは単に室内が濡れてしまうだけではありません。家の柱や梁を傷めたり、床に剥がれが起きたりする場合もあります。
そのため、アルミサッシの防水処理は非常に大切な工程なのです。
今回はどのように防水処理をするのか、また防水処理の必要性について、わかりやすく解説します。
防水処理の方法
アルミサッシの防水処理には、専用のシートと防水テープが使われます。サッシの下部に防水処理をしっかり行うことで、万一アルミサッシから水が流れ込んでも、室内へ入り込むことを防げるのです。
下部の防水処理の施工は、仕上がるとどのようなものであるか、見えなくなってしまうことが多いです。しかし、見えないから必要ないというわけではなく、見えないからこそ、非常に大切な役割を果たしています。
アルミサッシの下部では
アルミサッシの下部は水が流れ込みやすいため、防水処理が大切な箇所です。
アルミサッシの下部には、水切りシートを使って、防水テープを止めていく施工がされることがあります。アルミサッシの角の防水処理には技術が必要で、角から水が流れ込まないようにすることで、アルミサッシそのものだけではなく、施工の品質が保たれます。
また、施工ミスが起きやすいのも、アルミサッシの下部です。そのため、業者が細心の注意を払う箇所でもあり、難しい作業であることがわかります。
シーリング材を使う場合
アルミサッシの防水処理には、シーリング材を使う場合もあります。
外壁材とアルミサッシの間には、どうしても隙間ができやすくなってしまいます。
そのため、隙間を埋める作業を行い、水が入り込むことを完全にシャットアウトする防水処理が必要です。この隙間を埋めるときに、シーリング材を用います。シーリング材は、防水性や水密性に優れているため、アルミサッシと外壁の隙間を埋めるのに適しています。
しかし、シーリング材には耐用年数があり、定期的なメンテナンスが必要です。シーリング材の耐用年数は素材によって異なるものの、アルミサッシよりも早く訪れる場合が多くあります。
また、紫外線や気温差などの気象条件によって、劣化の速度は異なります。施工から約3年から5年を目安に点検を行い、必要に応じてメンテナンスを行うようにしましょう。
またひび割れや剥がれが見受けられた場合には、耐用年数を迎える前であっても、防水機能が弱くなっていますから、メンテナンスを行う必要があります。
シーリング材のメンテナンスは
アルミサッシと外壁の隙間を埋めているシーリング材のメンテナンスは、劣化しているシーリング材を撤去し、新しくする場合が多いです。
施工されているすべてのシーリング材を撤去し、新しいシーリング材にすることを打ち替えといいます。一方で、劣化した部分のシーリング材の上に新しいシーリング材を補修することを増し打ちといいます。
どちらの方法が適しているかは、アルミサッシの状態や防水機能がどの程度劣化しているかによって異なります。素人には一見して判断がつかない場合もありますから、業者に見てもらうようにしましょう。
どちらの方法であっても、シーリング材で隙間を埋めたあとはしっかり乾燥させ、アルミサッシと外壁の隙間を完全に埋めることで、防水機能を果たせます。
点検やメンテナンスを欠かさない
今では、日本のほとんどの住宅の窓に取り入れられているアルミサッシ。
しかし、どのようなアルミサッシでも劣化するものです。気象や建物の立地によって、劣化の速度は異なり、災害など外的な圧力がかかれば、劣化に関係なく壊れや不具合が起きることもあります。
そのため、防水処理の施工部分だけでなく、アルミサッシそのものの点検やメンテナンスを欠かさないようにすることも大切です。
また、アルミサッシの点検やメンテナンスを行うときには、防水処理の状態もチェックしてもらいましょう。
アルミサッシがしっかりしていても、防水処理の劣化が始まっていれば、防水機能がうまく作用せず水が室内に侵入してしまいます。家を傷めることになり、最終的に暮らしにも不具合が出ます。
窓は暮らしに欠かすことができないものだからこそ、壊れてしまう前の点検やメンテナンスが必要なのです。
DIYでの防水テープは
アルミサッシの防水処理は、防水テープを貼ることでできるものもあります。
防水テープは、ホームセンターなどで購入でき、自分でDIYをする人もいます。
手軽にできるため、劣化の補強や応急処置をする場合には役立つことが多いです。
しかし、自分で行うものはやはり本格的な防水処理ではないことを理解しておく必要があります。
アルミサッシの取り付けの際に行う防水処理や、外壁とアルミサッシを埋める作業などは、専門の知識と技術が必要です。また、メンテナンスを行う際も、専門の業者に依頼することをおすすめします。
窓や建物、アルミサッシに合わせた防水処理が施工できなければ、家を傷める場合があります。また水が入り込むことを止められない場合もありますから、必要な防水処理を適切に行ってくれる業者への依頼が必要なのです。
まとめ
今回は、アルミサッシの防水処理について、紹介しました。
アルミサッシの防水処理は、取り付けのときに行われることが多いです。
また、アルミサッシの下部の防水処理をしっかり行うことで、万一水が流れ込んでも、室内に至るまでに食い止められます。
防水処理では、アルミサッシと外壁の間の隙間を埋める作業も重要です。
アルミサッシと外壁に隙間があると、室内だけでなく、建物の構造内部にまで水が流れ込み、家を傷めてしまいます。
自分で防水テープを貼って、アルミサッシの防水処理を行うことも可能ですが、家と暮らしを守るためにはしっかりとした防水処理が欠かせず、専門の業者に依頼することをおすすめします。
専門の業者には、防水処理だけではなく、点検やメンテナンスの依頼もできます。雨の季節を迎える前に、アルミサッシの防水機能を今一度見直してみてはいかがでしょうか。